>> 資格マニアの情報を発信中!! ★

【比較】”全経簿記1級”と”日商簿記2級”の違いまとめ

【比較】”全経簿記1級”と”日商簿記2級”の違いまとめ

こんにちは!資格マニア2年生のどどっちです。

この記事では、全経簿記1級と日商簿記2級の違いを解説しています。

全経簿記1級と日商簿記2級のどちらを取るか迷っている方や、日商簿記2級をとったついでに全経簿記1級も取ろうと考えている方の参考になれば幸いです。

全経簿記1級と日商簿記2級は、全経簿記1級の方が難しい!

まず初めに、全経簿記1級と日商簿記2級では、全経簿記1級の方が試験の内容が難しいです。

全経簿記1級の試験範囲は、日商簿記2級の試験範囲に加えて日商簿記1級の試験範囲が一部含まれています。

単純に二つの試験の難易度を比較した場合、全経簿記1級の方が難しいと言えるでしょう。

試験制度を考慮すると、日商簿記2級の方が合格は難しい

しかし試験制度の違いを考慮すると、日商簿記2級の方が合格しづらい仕組みになっています。

全経簿記1級では、商業簿記と工業簿記を別々に受験する事ができます。

対して日商簿記2級は、商業簿記と工業簿記を同時に受験して、同時に合格点を取る必要があります。

勉強する内容は全経簿記1級の方が難しいですが、試験制度では日商簿記2級の方が資格が取りづらいです。

全経簿記1級と日商簿記2級の試験範囲の7つの違い

全経簿記1級では、日商簿記2級の範囲に加えて、日商簿記1級の試験範囲が含まれています。

出題形式などを含めるともうすこし違いがありますが、大きく分けると下記の5つが違います。

日商簿記2級を取った後に全経簿記1級を取るという方は、下記の科目を勉強しましょう。

①資産除去債務

資産除去債務は、日商簿記では1級の試験範囲になっています。

資産の将来的な除去費用相当を見積もる資産除去債務は、上場企業や上場を目指している企業でよく見られる科目です。

規模のそこまで大きくない中小企業の経理で働いている方は、見た事がないという方も多いのではないかと思います。

②大陸式決算法

大陸式決算法とは、英米式決算法と並ぶ世界二大決算法の1つです。

英米式決算法がその名前の通りイギリス・アメリカで主に使われる決算法に対して、大陸式はヨーロッパ諸国で利用されることの多い決算の締切方法です。

閉鎖残高勘定を用いて締切を行った後、翌期首に開始残高を立てる処理を行います。

③企業会計原則

企業会計原則は日商簿記では1級の試験範囲に含まれていて、会計のプロを目指すのであれば、必ず覚えなくてはならない基本原則です。

税理士や公認会計士を目指している方なら、まず間違いなくスラスラと唱えられることでしょう。

全経簿記1級では大問①に出題される事が多く、必ず選択式の形式で出題されるため、うる覚えでも日本語力があれば何とかなります。

④差入有価証券・預り有価証券・保管有価証券

差入有価証券・預り有価証券・保管有価証券は、主に資金の貸し借りに合わせて担保として提供する際に使われる科目です。

また証券会社や保険会社のような金融会社でも多く見られますね!

試験に出題される確率はそこまで高くないですが、実務で使うことの多い科目なので覚えておきましょう。

⑤委託買付・受託買付

日商簿記2級で習う委託販売・受託販売に加えて、全経簿記1級では「委託買付・受託買付」が試験範囲に含まれます。

買付を委託して商品を買い付けてもらう委託買付の処理は、主に外国取引で発生する事が多いです。

全経簿記1級の委託買付・受託買付では為替取引のことを検討する必要がないため、難易度は決して高くありません。

⑥試用品

全経簿記1級では、日商簿記1級で習う”試用品取引“が出題されます。

全経簿記1級では、仕入勘定を直接振替える処理しか出題されないため、難易度は低いです。

物販を行う会社などで勤めている会社であれば、きっと見慣れた取引でしょう。

⑦商品券

全経簿記1級で出題される商品券取引では、商品券を発行する側の処理しか出題されません。

商品券を受け取る側の取引や、合併や期限超過に伴う複雑な処理は出ないので安心です。

科目だけ覚えてしまえば、日商3級レベルの知識でも処理が可能な取引ですね!

全経簿記1級と日商簿記2級なら、どちらを取るべきか?

全経簿記1級と日商簿記2級なら、日商簿記2級の方が知名度が高いためおすすめです。

しかし筆者がおすすめしたいのは、全経簿記1級と日商簿記2級を両方とも取ってしまうことです。

もちろん全経簿記上級と日商簿記1級の最上位級を取るのが一番良いですが、そこまでは行けないという方も多いでしょう。

日商簿記2級に受かる方であれば、全経簿記1級は簡単に取れます。

また反対に全経簿記1級に受かるのであれば、日商簿記2級は簡単に取れます。

両方とも取っておけば、まず間違いはないでしょう。

全経簿記1級と日商簿記2級を両方とも取るメリット

全経簿記1級と日商簿記2級を両方とも取るメリットには、下記のようなものがあります。

就職・転職活動で有利

全経簿記1級を日商簿記2級の両方を持っていることで、就職・転職活動の際に様々な使い方ができます。

例えば、簿記試験に詳しくない面接担当者に「簿記1級を持っています」と伝えれば、日商簿記1級を持っているかのような印象を与えられます。

また相手から、「全経1級じゃないですか 笑」みたいな感じで返された際には、「一応日商簿記2級も持っています」と返す事ができますね。

全経簿記1級を日商簿記2級の両方を持っていることで、転職活動などで様々な使い方ができることでしょう。

簿記に詳しい人だという印象が強くなる

日商簿記2級は簡単に取れる人気資格だということもあって、社会人であれば多くの人が持っている資格です。

そのため経理・財務職などへ転職する際に、軽視されることも多いでしょう。

そこで全経簿記1級の資格を合わせて履歴書に載せておくことで、「簿記をしっかりと勉強してきた人」という印象を与える事ができます。

日商簿記2級に合格した後、日商簿記1級の腕試しができる

全経簿記1級の難易度は、日商簿記2級と日商簿記1級のちょうど中間くらいです。

そのため、日商簿記2級に合格した後に全経簿記1級を受験することで、日商簿記1級を受験するまでの腕試しとして活用できます。

また日商簿記1級に落ちてしまった際にも、「日商簿記2級以上、日商簿記1級以下」という絶妙なポジションを獲得できるため、日商簿記2級しか持っていない人との差別化ができます。