
職長教育とは?
職長教育とは、職長・安全衛生責任者講習のことを指します。
日本の事業場の中でも一定の職種(建設業・製造業・電気業・ガス業・自動車整備業など)において、労働者を指揮監督するものは、原則として職長教育を受講しなくてはいけないことが、労働安全衛生法に定められています。
職長教育資格の取得方法
職長教育を受講して「職長」となるためには、厚生労働省令によって、安全または衛生に関する教育を、一定時間以上受講する必要があります。
受験資格などは特にないため、職長を目指している方であれば、必ず取得するべき資格となっています。
職長教育資格を取得するメリット

職長教育を受講して職長となる資格を取得するメリットには、下記のようなものがあります。
- 責任者に任命されるようになる。
- 働くことのできる現場が増える。
- 実務経験のアピールができる。
- 最低限の職長知識を取得していることが証明できる。
職長資格は、一定の職業において労働者を管理するために必ず取得しなくてはならない資格です。
特に建設業や製造業で働かれている方で、今後も長く続けていく予定があるのであればすぐにでも受講することをお勧めいたします!
2日で取得!職長教育「合格体験記」
今回私は、労働系の講習ではいつもお世話になっている、「技能技術講習センター」を利用して職長教育こと、職長・安全衛生責任者教育(新規)を受講しました!
職長教育を受講した感想は、他の特別教育よりも大変!でした。大変だと感じたポイントとしては、とにかく眠くなる講義とグループディスカッション&発表会です 笑。
「職長教育の講義はいったい何をするの?」と思っている方、これから受講を考えている方の参考になれば幸いです。

1日目
職長教育は、新桜台にある技能技術講習センターのセミナールームで受講しました。集合は朝9:00と、早い時間からのスタートです。
一緒に講義を受ける方は30名程度で、私以外の全ての方が建設業関連の方でした。鳶、塗装、クレーン、エレベータなど様々な専門職の方が集まっています。
20代〜30代男性が多く、私服の方もいれば作業服で来られている方もいました。

大まかな1日の流れ
私が受講した際は、先生の講義→ビデオ観賞→昼休憩→先生の講義→グループディスカッションという流れで行われました!
1時間ごとに10分程度の休憩が挟まれ、昼休憩は50分ありました。
先生の講義を聞くのはとても眠くなりますが、ビデオ鑑賞の時間だけは建設業の事故ドラマを見る形で、そこそこに面白かったです!
テストはないので、気軽に講義に参加
1日目の講義では、主に「職長とはいったいどんなことをするのか?」といった大まかな概要やリスクアセスメントについて習いました。
重要ポイント・・終了時に、テストはありません!
「寝ている人は落ちます!」という警告がありましたが、爆睡しているとスタッフが起こしに来てくれるので、うたた寝程度でしたらしてしまっても問題はないでしょう!
実際のところは寝ていた人も合格して修了証を受け取っていたため、よっぽどの事がない限りは100%で修了証がもらえます。
スマホも、軽く触る程度でしたら問題ないようです。
*ただし、グループディスカッションの際は講義を全く聞いていない状態だと、チームメイトに迷惑をかける可能性があります!最低限、ざっくりとした話の流れくらいはつかんでおくべきですね。

職長教育 最大の難関「グループ ディスカッション」
職長教育の特徴的なポイントの一つとして、「グループディスカッション実習」があります。
グループディスカッションでは、知らない人どうしで数名が集まって、課題に取り組んで、全員の前で課題を発表します。
私の受講した際の課題は、「メンバーで役割分担を行い、ビル建築工事現場の作業状況のイラストを見ながら、リスクアセスメントを行う。」というものでした。
みなさんの予想通り、会場には「うわっ・・だるい・・・」という空気が漂っていましたね 笑。
修了証を取得するためには、実習に参加する他ありませんので、渋りながらも全員が課題に取り組みます。
あくまでも、「リスクアセスメントの流れを練習する」という意味合いで行われているため、事前に学習する必要などはありません。間違った回答などをしてしまっても全く問題はないですね!
1日目は、グループディスカッションの課題をグループごとに発表して、終了しました。

2日目
2日目も、1日目と同じく新桜台のセミナールームで受講しました。
2日目も1日目とほとんど同じ流れで、講義→ビデオ観賞→昼休憩→講義→グループディスカッション→講義という流れになっていて、最後に修了証の配布がありました。
KY(危険予知)と教育指導方法など
2日目は、主にKYこと危険予知、作業手順の確認方法、職長としての部下への立ち回り方などを中心に学びます。
ハインリッヒの法則やマズローの欲求5段階説なども登場して、自己啓発的な部分が多い印象を受けました。建設業に限らず、幅広い職種の基礎となるようなことを中心に習っていきます。
グループディスカッションは、「KY」について
2日目のグループディスカッションは、役割分担をしてKY(危険予知)を行うという内容でした。
具体的には、工事現場のイラストを見ながら危険予知の作業を行います。
グループディスカッションも2日目ということもあり、1日目ほどのピリピリした空気はありませんでした。危険予知は建設業の方が多かったため、みなさん手慣れている印象を受けました。
通常の工事現場ではありえないようなイラストになっているため、比較的簡単に作業が終わります。

イラストは、こんな感じです。クレーンで吊り上げている下に人がいたり、梯子を前向きに降りている人がいたり、ツッコミ所満載ですね 笑。
2日目の最後に、修了証がもらえました

2日目の最後に、修了証がもらえました!
職長教育の修了証は、本状となるカードと、過去に取得した特別教育のカードへの項目追加の2枚分のカードが発行されました。
2日間、結構しんどかったので嬉しいです 笑。