こんにちは!資格マニア3年生のどどっちです。
今回は、建築業や運輸業などで活躍する事のできる資格「玉かけ(玉かけ技能講習)」の講習と試験を受けてみました。
結果、一発合格!
非常に簡単な試験だという印象を受けました。
この記事では、玉かけの試験に一発合格した勉強方法や体験談などをまとめています。
これから玉かけの資格を取ろうと考えている方の、参考になれば幸いです。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)とは?
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)は、つり上げ荷重1トン以上のクレーン・デリック・揚貨装置などのによる玉掛け作業に従事するために必要な国家資格です。
労働安全衛生法によって、これらの作業に従事するためには技能講習を修了する必要があると定められています。
つり上げ荷重1トン未満による玉掛け作業を行う際には、下位資格の「玉かけ作業者 特別教育」を受講する必要があります。
また玉かけとは、クレーンのフックに荷物をかけたり外したりする作業の事です。
●玉かけ(玉かけ作業者技能講習)でできる事
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の資格を取得する事で、重さの上限なしに玉かけ作業を行う事ができるようになります。
建設業・運輸業・倉庫業などの玉かけが必要とされる現場で、活躍する事ができます。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の詳細
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の詳細は、下記のようになっています。
主催 | 国家(国家資格) |
試験地 | 全国の技能講習機関 |
試験方式 | 学科講習・実技講習 |
試験日時 | 随時 |
受験資格 | 満18歳以上 |
受験料 | 講習機関による |
合格発表 | 講習機関による |
玉かけは国が定めた所定の講習を実施する必要がありますが、自動車の運転免許などと同じように、細かい部分は講習機関によって異なります。
受験料や実施日時など、自分にあった講習機関を選びましょう。
●技能講習の内容(時間)
玉かけの技能講習は、学科10時間・実技7時間の合計17時間講義+学科試験・実技試験の講義です。
多くの講習機関では、学科2日・実技1日の3日体制で実施しています。
また移動式クレーンやデリック運転士などの資格を持っている場合には、科目の免除を受けることもできます。
科目 | 時間数 |
クレーン等に関する知識 | 1時間 |
クレーン等の玉掛けの方法 | 7時間 |
玉掛けに必要な力学の知識 | 3時間 |
関係法令 | 1時間 |
クレーン等の運転のための合図(実技) | 1時間 |
クレーン等の玉かけ(実技) | 6時間 |
学科修了試験・実技修了試験 |
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)に落ちることはある?
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)は絶対に合格できる資格だと噂されていますが、決してそんなことはありません。
修了試験で一定以上の点数を取らないと、試験に落ちる事もあるようです。
しかし実際には自動車の運転免許と同じように、多くの講習所では100%にほど近い合格率となっています。
不合格者の多い講習所はネットなどで噂されてしまう可能性があるため、不合格者を極力出さないように努めているのでしょう。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の難易度
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の難易度は、非常に簡単です。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の資格は、学科と実技の講習を受ければ誰でも合格できると言われています。
修了試験を受けて合格する必要がありますが、修了試験は再試験などを行う事でほぼ100%の確率で合格できると言われています。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の合格率
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)の合格率は、受講する講習機関によって異なります。
一般的に、合格率は90〜95%程度だと言われています。
修了試験に落ちてしまった場合も、再試験などの制度を導入している講習期間がほとんどですので、いつか受かります。
受からなかった場合でも、諦めずに何度も受験すればいつか合格できるでしょう。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)に合格するための勉強方法
学科修了試験に合格するためには
学科試験に合格するための勉強方法は、「真面目に授業を受けて、講師の話をしっかりと聞いておく」のみで大丈夫です。
学科試験では、授業を受けないでも分かるような小学生レベルの問題も出題されます。
しかし一方で、授業を聞かないと解答できないような問題も多いです。
授業中に講師が出題される可能性の高いポイントを話してくれるため、真面目に聞いておきましょう。
実技修了試験に合格するためには
実技の修了試験は、大きく分けて「玉かけ作業の実演演習」と「質量目測のテスト」の2つの合計点数で判定されます。
実演演習の方は、実技の講習で何度も反復して練習するため、誰でも簡単に合格できる可能性が高いです。
建設現場とあまり関わりのないデスクワークの筆者でも、演習はなんとかなりました。
しかし質量目測については、実技試験という名前がついていながらも、計算問題を解く”学科講習のような試験”です。
学科講習の時に学んだ事を、忘れないように覚えておく事が大切です。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)に合格するためのポイント
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)に合格するためのポイントには、下記のようなものがあります。
①自分に合った講習機関を選ぶ
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)に合格するポイントとして、自分に合った講習機関を選ぶ事が挙げられます。
玉かけは朝早くから講習を行うところが多いため、早起きに自信のない方は、自宅から近い講習機関を選ぶのが良いでしょう。
多くの講習機関は外で実技演習を行うため、夏は暑く、冬は寒いです。時期も選んだ方がいいですね。
また職場の先輩やネットの情報を参考に、評判の良い講習機関を選ぶのがおすすめです。
②受講態度を意識する
合格するにあたって、講義をしっかりと聞く姿勢が大切です。
講習機関で行われる学科講義では、居眠りをしたり受講態度が悪い場合に、不合格となる事があります。
講習機関によっても基準は異なりますが、厳しい基準で不合格にしているところも結構あるようです。
資格取得だけでなく、自分や仲間の安全のためにも、きちんと講義を聞きましょう。
③予習なしで参加しても大丈夫
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)は、予習をしないで講習に参加しても大丈夫です。
しかし玉かけの資格を必要とされる業界での経験が全くない方は、事前に簡単な予習をした方が講習をスムーズに進める事ができるでしょう。
また学校卒業から日が経っていて数学を忘れているという方は、数学や物理の知識を簡単に思い出しておくのがおすすめです。
玉かけの講習と実際の作業では、中学生が学ぶレベルの物理や数学の知識が少なからず必要となります。
④講師の話をしっかりと聞く
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)では、学科と実技共に、講習の最後に修了試験があります。
修了試験に合格するために最も重要なのは、講師の話をしっかりと聞く事です。
ネットの口コミなどを見ると、多くの講習所では修了試験に出る可能性の高い問題を、講師が講習中に話してくれます。
しっかりと話を聞いて試験に出るポイントを覚えれば、修了試験に落ちることはほぼないでしょう。
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)を取得するメリット
玉かけ(玉かけ作業者技能講習)を受講するメリットには、下記のようなものがあります。
- キャリアアップができる
- できる仕事が増える
- クレーンの技能講習で免除が受けられる
玉かけを受講する方の多くは、建設業や運輸業などで仕事をするために必要なため、会社の指示などで取得しています。
玉かけの作業を行う会社で働いている方や、これからそのような会社で働きたいという方は、取得する事でキャリアアップにつながる事でしょう。
就職・転職の際も、玉かけの資格を持っている事で優遇されるケースも多いです。
また簡単に取れる資格ではありますが、様々な業界で使えるので「潰しのきく資格」としても重宝できます。
いつか仕事がなくなったら不安だと感じる方は、資格を取ることで精神的なメリットも得られることでしょう。
玉かけ技能講習を実際に受講した感想
今回は資格ブロガーの筆者が、実際に玉かけ技能講習を受講した際の体験を書いてみます。
筆者の受講した教習所は3日間の講義で、2日間が学科試験、翌週に実技試験が1日ありました。
同じような技能講習はいくつか受講していますが、玉かけは思ったよりも大変だった印象です。
簡単に取れる資格だというイメージがありますが、一応国家資格なのでそこまで甘くはないですね。
1日目・2日目「学科講習・学科修了試験」
1日目・2日目はホールのようなところで学科試験を受講しました。
受講していた際のは9.5割ほどが男性で、女性も少しだけいました。
建築・建設関係のような感じの方が大半を占めていて、イベント業や倉庫業のようなライトな雰囲気の方が少し混ざっている印象です。
講義では、クレーンや玉かけに関する基礎知識を学びました。
建設業界の知識がないと、話についていくのに必死ですね。聞き慣れない単語が出るたびに把握するのが大変でした。
講義を聞いて、先生の話をしっかりと聞いていれば難なく覚えられたという印象です。
修了試験についても、一発で普通に合格できました!
3日目「実技講習・実技修了試験」
実技講習は外で講習が行われたのですが、晴天だったので暑く、デスクワークの自分には正直しんどかったです。
正直、受講する季節をもう少し選べばよかったと後悔しています。
私が受講した際は、朝集合して点呼を取った後、ラジオ体操から始まりました。
講師の自己紹介などを経て、基本動作や修了試験の説明などを受けます。
修了試験までに覚える作業は、単管パイプ500kgをアイ掛け2本釣りで、クレーンを使って移動するというものでした。
説明を受けた後は、班に分かれてひたすら実習を繰り返します。
また作業者のミスは指揮者の減点になるので、班分けもほんの少し重要です。
最初はなかなか覚えられず泣きそうでしたが、何度も繰り返して練習していくうちに全員覚えられました。
途中でH鋼の運搬方法やあだまき釣りなどの説明を受けつつ、空いた時間はひたすら修了試験の練習を繰り返します。
ずっとずっと繰り返すので、馬鹿でも覚えられます。自信がない方でも大丈夫でしょう。
実演の修了試験が無事に終わり、最後に質量目測のテストがありました。
先生がヒントを出してくれますが、ワイヤーロープの太さを選んだり、質量の目測をするのは分かりづらい印象でした。
玉かけ作業の実習よりも、質量目測の方をもう少し勉強しておけばよかったと感じます。
一発合格して、修了証を貰って帰宅しました!
少しでも、これから受験する方の参考になれば幸いです。