こんにちは!資格マニア2年生のどどっちです。
先日、漏電火災報知器の国家資格で知られる消防設備士 乙種第7類(以下:乙7)に合格しました。
乙7は以前一夜漬け受験をして落ちたことがあるため、2度目の受験での合格です。
この記事では、乙7合格までに使用した参考書や難易度、独学で合格できた勉強方法などをご紹介しています。
これから乙7を受験しようとしている方や、試験に落ちてしまった方の参考になれば幸いです。
消防設備士とは?
消防設備士は、スプリンクラーや消化器などの消火設備の工事や点検を行うことのできる国家資格です。
試験の分類によって、取り扱うことのできる設備に違いがあります。
1類 | 屋内消火栓設備、屋外消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備等 |
2類 | 泡消火設備等 |
3類 | 不活性ガス消火設備、ハゲロン化物消化設備、粉末消火設備等 |
4類 | 自動火災報知設備、消防機関へ通報する火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備 |
5類 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機 |
6類 | 消火器 |
7類 | 漏電火災報知器 |
また乙種の資格では点検・整備を行うことができ、甲種の資格では点検・整備に加えて工事も行うことができます。
●消防設備士 乙7の位置づけ
乙7は、漏電火災警報器を取り扱うことができる資格です。
第7類は需要が少ないため、乙種の試験しかありません。
また需要が少ないことから、他の類と比較して不人気の資格だと言われています。
消防設備士 乙7試験の詳細
主催 | 一般財団法人 消防試験研究センター |
受験資格 | なし |
出題形式 | 筆記(四択マーク式)、実技(記述式) |
試験時間 | 1時間45分(科目免除による短縮有り) |
合格基準 | 各科目60%以上 |
試験会場 | 全国の支部 |
消防設備士 乙7の難易度
消防設備士 乙7の難易度は、非常に簡単です。
しかし非常に簡単だと言われている理由は受験者の多くが、他の資格による科目免除を受けるためです。
科目免除を全く利用しないで試験を受験する場合は、そこまで簡単な試験ではありません。
消防設備士 乙7の合格率
消防設備士 乙7の合格率は、50〜70%程度で推移しています。
高い合格率が、簡単な試験であることを物語っていますね!
しかし合格率が高い理由は、受験者の多くが他の資格による科目免除を利用しているためです。
科目免除を利用しないで受験する場合の合格率は、20〜30%程度だと言われています。高い合格率だけを見て油断しないように気をつけてください。
消防設備士 乙7の試験範囲
乙7の試験範囲は、下記のようになっています。
- 電気に関する基礎知識
- 消防関係法令(各類、7類)
- 構造機能および工事または整備の方法(電気、規格)
- 実技(鑑別試験)
乙7では、大きく分けて①電気に関する知識と②漏電火災警報器に関する知識が問われます。
①電気に関する基礎知識
電気に関する基礎知識の科目では、工業高校で習うレベルの電気の知識を問われます。
抵抗やコンデンサーの合成問題、交流回路の計算問題、オームの法則、フレミングの法則などの問題が出題率が高くなっています。
電気工事士、電気主任技術者、消防設備士甲4、消防設備士乙4のいずれかの資格を持っている場合は、免除を受けることができる科目です。
②消防関係法令(各類、7類)
消防関係法令では、全類に共通の法令と、第7類に関する法令が問われます。
検定制度や、設置に関する基準が主な内容です。
消防設備士の他の類を持っている場合は、全類共通の法令の部分について科目免除を受けることができます。
③構造機能および工事または整備の方法(電気、規格)
「構造機能および工事または整備の方法」の科目では、漏電火災警報機の仕組みや点検の方法などについて問われます。
乙7のメイン科目で、最も問題数が多く重要な科目です。
④実技(鑑別試験)
実技試験は、鑑別を行う筆記試験です。
他の類の実技試験で出題されている製図試験は、乙7では出題されません。
漏電火災警報機や関連機器の写真や図を示して用途や名称などについて問われる問題や、接地線の取り付け方法などの問題が主に出題されます。
消防設備士 乙7に合格するおすすめ勉強法
乙7は原則独学!
乙7の試験は、ほとんどの受験者が参考書を購入して独学で試験を受けています。
マイナーな資格ということもあって資格スクールなどでは取り扱いがほとんどありません。
会社や学校で勉強会を開いてもらえる場合などを除いて、基本的には独学で試験を受けるのがおすすめです。
勉強時間は1週間〜2週間!
知識ゼロから乙7を受験する場合、勉強時間は1〜2週間程度です。
科目免除を利用する場合は、さらに短い勉強時間で合格できることでしょう。
資格マニアである筆者は以前一夜漬けでの受験に挑戦しましたが、その時は見事に落ちてしまいました。
一夜漬けでの受験は、おすすめできません。
これで合格!消防設備士 乙7のおすすめ参考書
①わかりやすい!第7類消防設備士試験
消防設備士乙7で最もおすすめの参考書は、弘文社より出版されている「わかりやすい!第7類消防設備士試験」こと通称「工藤本」です。
「消防設備士を教える講師の間で、工藤本を知らない人はいない。」と言われるくらいに有名な参考書です。
試験範囲をしっかりとカバーできるのはもちろん、わかりやすい語呂での覚え方なども載っている点がおすすめです。
使いたい参考書が特に決まっていない場合は、工藤本を購入するのが王道ですね。
②本試験によく出る!第7類消防設備士問題集
テキストと合わせて、工藤本シリーズの問題集もおすすめです。
実際に試験に出題される問題に似た問題がたくさん掲載されているため、試験問題に慣れることができます。
私も実際にこの問題集を利用して、試験に合格することができました。
この問題集を完璧に解くことができるレベルになっていれば、間違いなく試験に合格することができるでしょう。
消防設備士 乙7に合格する4つのポイント
①ポイントをおさえて、ひたすら暗記
乙7の勉強で最も重要なポイントは、試験に出る可能性の高いポイントをおさえて暗記することです。
特に電気理論の科目では、「参考書に載っていても試験に出題されない」というものがたくさんあります。
問題集や過去問を利用して、出題される可能性の高いところを集中的に勉強するのがおすすめです。
また、語呂合わせなどを利用して暗記すると効率が良いですね!
②「電気理論」で難しいと感じたところは捨てても大丈夫
電気理論の科目では特に、試験に出題される可能性の低い部分がたくさんあります。
また、電力や力率を計算する科目では「サイン・コサイン」なども登場するため、学生時代の数学を思い出すのが大変という方も多いのではないでしょうか。
電気理論では、簡単な問題が出題されることです。
難しいと感じたところは、出題される可能性が低いため捨て科目とするのが良いでしょう。
③満点を目指さない
乙7の試験は、それぞれの科目で60%の得点を取れば合格できます。
資格を取ることだけが目的の場合は、満点を目指さず70%程度の正答率での合格を目指しましょう。
「満点を目指さず、ギリギリの得点で合格する」と決めることで、無駄な勉強時間を省くことができます。
④科目免除を利用する
乙7受験者のほとんどは、科目免除を利用して試験を受験しています。
電気工事士や消防設備士乙種などの、科目免除を受けることのできる資格を先に取っておくのがおすすめです。
他の方のブログなどを読むと、科目免除を利用せずに受験した方では落ちている人が多いことがわかります。
消防設備士 乙7に合格するメリット
消防設備士 乙7を取得するメリットには、下記のようなものがあります。
- 漏電火災警報機の整備・点検が行えるようになる
- 消防設備士 乙種4類の科目免除を受けられるようになる
- ビルメン関連の転職で有利になる
漏電火災警報機の需要が少ないことから、消防設備士乙7の資格を持っているだけでは役に立たないなどと言われることも多いです。
しかし電気工事士や消防設備士甲4の資格と合わせて取得することで業務の幅が広がり、活躍できる人材になるとも言われています。
乙7の資格だけでは活躍できる場が少ないため、関連する資格を合わせて取得するのがおすすめです。