>> 資格マニアの情報を発信中!! ★

【独学】古文書解読検定3級に合格した勉強方法まとめ

【独学】古文書解読検定3級に合格した勉強方法まとめ

こんにちは!資格マニア2年生のどどっちです。

今回は、古文書の入門資格である「古文書解読検定 3級」に挑戦しました。

結果的に合格する事ができたものの、非常に難しく、試験の勉強方法がよくわからない難しい資格試験でした。

この記事では、古文書初心者の私が古文書解読検定3級に合格するまでに勉強した方法や、他の方のブログや意見をまとめています

これから古文書解読検定を受験される方の、参考になれば幸いです。

古文書(こもんじょ)とは?

古文書(こもんじょ)とは、その名前の通り古い文章を指します。

古書(こしょ)との違いを比較されることの多い古文書ですが、古文書は差出人・受取人・用件などを備えた文書のことを指すことが多いです。

また歴史史料として扱われることが多く、学問である古文書学(こもんじょがく)は日本史を専攻する大学生が必ず学ぶことになる科目だと言われています。

古文書を読むためには、崩し字(くずしじ)を学ぶ必要がある!

古文書の多くはくずし字を用いて書かれているため、くずし字の知識が欠かせません。

くずし字はとても難しく、日本語ネイティブでもほとんどの方は読めません。

文章の意味を理解する以前に、くずし字を理解して読めるようになることが大切です。

そのため、古文書の勉強=くずし字の勉強。だと言っても過言ではないでしょう。

古文書の解読を学ぶ「古文書解読検定」

古文書解読検定は、一般社団法人 古文書解読検定協会が運営している、古文書を解読するための知識を証明するための資格です。

受験者数がとても少ないため、学問の一つである”古文書学”を学ぶための資格であるものの、趣味資格に分類されることの多い資格です。

漢字検定のように広く知れ渡った資格とは違い、歴史オタクが古文書解読の能力を競い合う超マニアックなヲタ資格です。

3級の位置づけ

3級は、1級〜3級までに5つの段位がある中でも、最も簡単なエントリー資格です。

エントリー資格ではあるものの、他の資格でいうところの3級の簡単な試験をイメージすると痛い目を見ることになるでしょう。

1番簡単な試験ではありますが、結構難しいです。

古文書解読検定3級の詳細

主催一般社団法人 古文書解読検定協会
試験地自宅
試験方式郵送試験
試験日時随時
受験資格なし
試験時間指定なし
問題数4題(記述式)
合格基準受験回の平均点の1/2以上
受験料税込4,000円(学生2,500円)
合格発表郵送期日から約1ヶ月後

古文書解読検定3級の難易度

古文書解読検定3級の難易度は、くずし字を読んだ経験があるかどうかによって、大きく異なります。

試験はくずし字の文章を読んで、文章を全て解読する問題だけが出題されます。

くずし字が読める方にとっては非常に簡単ですが、くずし字が読めない方にとっては、難関国家資格級に難しい試験でしょう。

古文書解読検定3級の合格率

古文書解読検定3級の合格率は、75〜85%程度で推移しています。

試験の仕組み上”平均点の2分の1″が合格点になるため、合格率だけは高めの数字が出ています。

不合格の大半を占めているのが試験棄権者なので、解答用紙を提出する事さえできれば非常に高い確率で合格できます。

古文書解読検定3級は試験棄権者が多い!

古文書解読検定3級の特徴は、試験棄権者が多い事です。

棄権者が非常に多いため、受験時には「棄権しないでください!」という注意書きの紙が同封されていました 笑

古文書を読んだ事がない人が軽い気持ちで試験に申し込むと、想像以上に難しくて困惑する事でしょう。

筆者も古文書を読んだことが無い状態で試験を受験しましたが、同封されていた試験問題を最初に見たときは全く読めず意味不明なので、棄権することを考えていました。

古文書解読検定3級に短期間で合格する方法

①独学での古文書解読は非常に難しい

まずはじめに知っておくべき事として、古文書を解読する知識を独学で身につけるのは、非常に難しいです。

古文書は人気の低いマイナーなものなので、情報がとても少ないことが理由の一つに挙げられます。

「同じ日本語だからなんとかなるだろう」などといった軽い気持ちで考えていると、痛い目をみる事になるでしょう。

もし可能であれば大学の専門単位を受験するなどして、勉強方法から習うのが良いですね!

②「右寄せの小字表記」は捨てる

くずし字を初めて勉強するという方は、“二”や”并”などの右寄せ表記は覚えずに、全て捨ててしまいましょう

右寄せの小字表記は採点ポイントに指定されている可能性が高いですが、はっきり言って覚えるのは難しく、勉強するのに時間がかかります。

短期間で3級の試験合格だけを目指している方は、右寄せの小字表記を捨ててしまっても問題ないでしょう。

しかし2級・1級を目指している方や、これから古文書をもっと学んでいくという方は、覚えるべきです。

③特殊表記”ゟ”と”〆”を見つける練習をする

古文書解読において、”“と”“はそのまま記載します。

比較的簡単に見つける事ができるため、古文書を数文読んで見つける練習をしておきましょう。

原文をそのまま解読文に記載できるため、読み間違えをしなければ必ず正解できます!

④アプリや辞典を有効活用する

大学の講義などで古文書解読の勉強をしている人の多くが、アプリや辞典を使って解読を練習すると良いと言っています。

くずし字の勉強に使うアプリでは、KuLAやmiwoが有名です。

また辞典は、字源・字母辞典やかな辞典といった語源を紹介する辞典がおすすめです。

影印本を見ながらアプリや辞典を使って、繰り返し解読の練習をするのが良いでしょう。

古文書解読検定3級のおすすめ参考書

古文書解読検定は受験者数の少ないマイナーな資格だという事もあって、参考書はほとんど発売されていません。

そのため参考書の比較が出来ず、検定の公式ホームページで紹介されている情報を鵜呑みにするしかありません。

また古文書の入門書はほとんど出版されておらず、小規模の書店では手に入らない事が多いでしょう。

古文書解読検定の公式ホームページで紹介されている参考図書を、ネットで購入するのがおすすめです。

①読み書きで楽しく学ぶ くずし字入門

古文書解読検定3級で最もおすすめの参考書は、柏書房が出している「読み書きで楽しく学ぶ くずし字入門」です。

また著者の小林正博さんは古文書研究の第一人者で、古文書解読検定を立ち上げた人物です。

資格を作った人が出している入門書のため、公式テキストの位置づけにある本だと言っても過言ではありません。

一からくずし字を学びたいという方におすすめの参考書です。

②誤読例に学ぶくずし字-古文書解読検定総復習-

読み書きで楽しく学ぶ くずし字入門一冊では足りないという方には、「誤読例に学ぶくずし字-古文書解読検定総復習-」がおすすめです。

誤読例に学ぶくずし字-古文書解読検定総復習-では、「古文書解読検定」の実際の誤読例などをもとに解説が書いてあります。

過去問題を参考に、間違え方のよくあるパターンなどが対策できます。

古文書解読検定を取得するメリット

古文書解読検定を取得するメリットには、下記のようなものがあります。

①就職・転職で役に立つ

古文書解読検定を取得することで、古文書関連の仕事の就職・転職に役に立ちます。

一般の方が立ち入る事のできないマイナーな業界ではありますが、古文書の専門家は少ないため、全国各地で常に求人があります。

古文書を取り扱う仕事は、図書館・教育委員会・役場・博物館・学校などの、主に公的な古文書解読業務や調査業務です。

解読についてはAIの発展により画像解析の技術が進んでいるため、今後活躍できるのは古文書の調査・保管・資料作成・解説などの業務が中心になるでしょう。

②古文書の専門家は少ないので、目立つ可能性が高い

古文書の専門家は、全国を探しても数えるほどしかいません。

そのほとんどが大学教授なので講義などが忙しく、古文書の専門職で働く暇がないのです。

また業界全体が高齢化しているため、20代〜30代の若手専門家は非常に目立ちます。

ライバルがほとんどいないため、古文書を学びプロフェッショナルになる事で、古文書というニッチなジャンルで活躍できる可能性が高いでしょう。

③話のネタになる

古文書解読検定は、受験者数がとても少ない超マイナー資格です。

「古文書解読検定を持っています」と言えば、「何それ!?」と聞かれて会話が弾む事は間違いないでしょう。

話のネタとして資格を取るのも面白いですね!