こんにちは!資格マニア2年生のどどっちです。
今回は、グラインダーや切断機の使用には欠かせない「自由研削といし 特別教育」の資格を取得しました。
この記事では、自由研削といし特別教育の情報や、資格取得の体験談をご紹介しています。
「自由研削といし特別教育を受講するか悩んでいる方」「自由研削といしの資格について知りたい方」の参考になれば幸いです。
自由研削といし特別教育とは?

自由研削といし特別教育は、「研削といしの取替え」または「研削といしの取替え時の試運転」の業務に就くときに必要になる資格です。
逆にいうと、資格取得が必要なのは「取替え」と「試運転」のみです。グラインダーなどの研削道具を使用して研削加工を行うには、資格は必要ありません。
「取替え」と「試運転」は、労働安全衛生法によって特別な教育を受けることを義務付けられています。この特別な教育を受講した証明書のことを、「自由研削といし特別教育」の資格と言います。
また特別教育の資格では、監督業務は発生しません。いわゆる「作業主任者」ではない点に気をつけましょう。
*研削加工・・・高速で回転している研磨砥石を用いて、加工物を削り取っていく加工方法のこと。
●自由研削といし特別教育を取るべき人
グラインダーや切断機などの工具を利用して研削加工を行う職場に勤めているのであれば、必ず取得しておきたい資格です。
工具を使用するだけであれば資格は必要ありませんが、砥石の取替えと試運転を他の人に任せてばかりいるわけにもいかないですよね!
研削といし特別教育の資格は、配管工・溶接工・その他工場勤務のほか、自動車整備業や建築業などの現場で活躍することができるでしょう。特に製造業・建設業の経験を積みたい方は、積極的に取得して損はない資格ですね!
●「自由研削といし特別教育」と「機械研削といし特別教育」の違い
研削加工には、自由研削と機械研削の2種類の加工方法があります。
自由研削ではおもに携帯用グラインダーなどの携帯用工具、機械研削では工作機械などを使用します。
使用する機械に合わせて、それぞれ特別教育を受講する必要があります。どちらの特別教育を受講する必要があるのか、間違いのないように気をつけましょう。
自由研削といし特別教育の詳細

それでは早速、自由研削といし特別教育の詳細を見ていきましょう。
主催 | 国家(国家資格) |
試験地 | 全国の技能講習機関 |
試験方式 | 講習(修了テストなし) |
試験日時 | 随時 |
受験資格 | なし |
受験料 | 講習機関による |
合格発表 | 随時 |
研削といし特別教育の難易度
研削といし特別教育は、講習を受けるだけで取得できる資格のため非常に簡単です。
時間と受講するお金さえあれば、誰でも取得できることでしょう。
研削といし特別教育の合格率
研削といし特別教育の合格率は、公式には発表されていません。
しかし、合格率は100%にほど近いとされています。
基本的には講習に参加した全員が受け取ることのできる資格のため、不参加や、受講態度がよっぽど悪くない限りは合格できるためです。
研削といし特別教育の試験範囲(講習範囲)
研削といし特別教育の講習範囲は、下記のようになっています。
工具、砥石に関する知識 | 2時間 |
取り付け方法、試運転の方法に関する知識 | 1時間 |
関係法令 | 1時間 |
工具、砥石に関する知識
- 自由研削用研削盤の種類及び構造並びにその取り扱い方法
- 自由研削用といしの種類、構成、表示、安全度並びにその取り扱い方法
- 取り付け具、覆い、保護具
取り付け方法、試運転の方法に関する知識
- 自由研削用研削盤と自由研削用といしとの適合確認
- 外観検査及び打音検査
- 取り付け具の締め付け方法、締め付け力
- バランスの取り方
- 試運転の方法
関係法令
- 労働安全衛生法
- 労働安全衛生法施行令
- 労働安全衛生規則中の関係条項
研削といし特別教育にテストはある?
研削といし特別教育は、技能講習とは違って修了テストはありません。
しかし、話を聞いていたか確認する意味で自己採点の確認テストを行う講習機関もあります。この場合テストの点数が悪かったからといって、不合格になることはないので安心してください。
研削といし特別教育の勉強方法

研削といし特別教育は、受講前に勉強をする必要は全くありません。
「グラインダーって何? 笑」というレベルの私が講義を受講しても、十分に理解することができました。真面目に講義を聞く覚悟さえあれば、ノー勉で受講しても全く問題ないです。
どうしても講義を理解できるか不安な方は、事前にネットの情報などを軽く見ておくと良いかもしれません。
研削といし特別教育を取得するポイント

ポイント①「必要になってから取れば大丈夫」
研削といし特別教育は基本的に、業務で必要になってから取りに行けば大丈夫です。
受講は義務なので、該当の業務を行う場合は会社側から必ず受講をするように言われます。
転職前などに自分で取得することも出来ますが、会社に費用を負担してもらった方がお得ですよね!またあなたが経営者や管理者であれば、従業員には必ず受講をしてもらいましょう。
ポイント②「大手教習機関で受講した方がいい」
研削といし特別教育は、全国の様々な教習機関で受講することができます。自社で実施する場合も含めて、受講する場所の選択肢が非常に豊富です。
基本的には、大手の教習機関で受講するのがおすすめです。
特別教育を受講した記録は技能講習とは違って、実施した会社や機関が倒産・解散した場合に情報が抹消される可能性があります。そのため、修了証を再発行したいときや受講した証明書を出したいときに、面倒なことになる可能性があります。
費用や手間がかかってしまいますが、大手の教習機関で受講をすることでこういったリスクを回避することができます。
ポイント③「真面目に受講する」
特別教育は国で決められた講習のため、真面目に受講しないと修了証を発行してもらえないケースがあるようです。
講習機関によっても判断は異なりますが、受講態度に厳しいところで受ける場合は注意が必要ですね!
研削といし特別教育を取得するメリット

研削といし特別教育を取得するメリットには、次のようなものがあります。
- 対象の業務ができるようになる
- 転職で有利になる
研削といし特別教育は、対象の業務を行えるようになる以外のメリットはほとんどありません。
資格を持っているに越したことはないですが、転職やキャリアアップでは正直あまり役に立たないでしょう。特別教育を受講した後に時間をかけて業務で身につける、経験や技術の方が圧倒的に大事だと言われています。
研削といし特別教育 受講体験記

私の場合は、何度かお世話になっている関東の技術技能講習センターさんで学科を受講しました。
一緒に受講した人は約40人で、全員男性でした。
講義は、「グラインダ 安全必携」というテキストに沿って進みます。学科講義は半日だけということもあって、要点を抑えて重要なところだけを理解すれば大丈夫という感じでした。
講義の終わりに自己採点の確認テストがあったものの、点数に関わらず全員合格とのこと。無事に修了証をもらうことができました!