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“事業性評価3級”に一夜漬けで合格した勉強方法【銀行業務検定 体験記】

“事業性評価3級”に一夜漬けで合格した勉強方法【銀行業務検定 体験記】

こんにちは!銀行業務検定 事業性評価3級合格者のどどっちです。

先日、融資係の登竜門と言われる銀行業務検定の”事業性評価3級(CBT)”に合格しました。

銀行業務検定は財務3級・法務3級・税務3級に続く4回目の挑戦のため、かなり落ち着いた状態で受験することができました。

この記事では、合格までに使用した参考書や、独学・一夜漬けで合格できた勉強方法などを書いています。

銀行業務検定 事業性評価3級とは?

銀行業務検定は、1967年に設立された銀行業務検定協会が実施する金融系の資格試験で、銀行業務の能力について証明する資格として最も有名な資格です。

日本国内の金融機関行職員が、キャリアアップのために取得する資格試験として広く知られています。

事業性評価3級の位置づけ

数ある銀行業務検定の中でも”事業性評価3級”は、主に法人融資を担当する銀行員が取る資格として知られています。

その名前の通り、取引先の事業(会社)を評価するために必要な知識を確認する試験です。

金融機関で働く人のみでなく、コンサルタント・M&A・経理財務・マーケティングなどの業務に関わる方にとっても役に立つ内容だと言われています。

また”3級”という名前が付いているものの、2級と1級は実施されていないため、事業性評価の中では実質最難関の試験です。

事業性評価とは!?

事業性評価」とは、財務情報・担保・保証などのデータに依存することなく、企業の事業内容や成長可能性を適切に評価しようとする取り組みのことを指します。

主に、融資・投資における企業の評価手法の一つとして用いられます。

銀行業務検定 事業性評価3級の難易度

事業性評価3級の試験は、銀行業務検定のその他の科目と比較しても非常に簡単です。

財務3級・税務3級あたりに合格したことのある方であれば、それらより簡単に感じる可能性が高いです。

法人融資の窓口などで事業性評価の実務をこなしている方であれば、ほとんど勉強をすることなく合格ができる内容です。

また銀行業務の経験がない方でも、1日〜1週間程度勉強すれば合格することができるでしょう!

銀行業務検定 事業性評価3級の合格率

事業性評価3級の合格率は、60〜80%程度で推移しています。

事業性評価3級の試験は1回あたりの受験者数が1000〜2000人程度と少ないため、実施回によって合格率に大きな差があります。「半分以上の人が受かる試験」という程度の認識で考えるのが良いでしょう。

合格率の高さからも、簡単な試験であることがうかがえますね!

銀行業務検定 事業性評価3級の試験範囲

事業性評価3級の試験範囲は、次の6つの単元に分けられています。

  • 事業性評価の必要性と理解
  • 取引先企業を取り巻く環境の理解
  • 取引先企業が属する業界の理解・分析
  • 取引先企業の定量的・定性的把握と分析
  • 策定計画の実行に伴う支援(業績改善のための金融支援等)
  • その他

①事業性評価の必要性と理解

金融庁の方針や取り組みを中心に、「金融検査マニュアル」「日本型金融排除」「金融仲介機能」「5%ルールの緩和」「経済産業省のローカルベンチマーク」などが出題されます。

②取引先企業を取り巻く環境の理解

「中小企業白書」「金融レポート」などの統計データを読み取る力が問われます。

また最近話題の地方創生における金融機関のあり方や、バリューチェーン・ビジネスモデルなどの基礎的なビジネス環境の問題が出題されます。

③取引先企業が属する業界の理解・分析

さまざまな業界の特性を理解した上で、取引先となる企業にアプローチする方法や、アドバイスの方法などを問われます。

④取引先企業の定量的・定性的把握と分析

SWOT分析・PEST分析などの企業分析や、財務諸表を読む力などを問われます。

⑤策定計画の実行に伴う支援(業績改善のための金融支援等)

銀行のコンサルティング機能についてや、企業のステージにおける支援・アドバイスの方法などを問われます。

また出題形式は、四択問題が40問(各2点)、技能問題(四択)が5事例,10問(各2点)です。

“事業性評価3級”に合格するための勉強方法

事業性評価3級は、原則独学

事業性評価3級を受験する方の多くは、テキストや問題集を買って独学で勉強をしています。

事業性評価3級は受験者が少ないため、資格スクールなどではほとんど取り扱われていないためでしょう。

勤めている職場によっては対策講座を開いているところもあるようですが、少数派です。基本は本屋やネットで参考書を購入して、独学で勉強しましょう。

過去問が最も有効な勉強方法!

事業性評価3級で最も有効な勉強方法は、過去問をくり返し問いて覚える方法です。

銀行業務検定は、どの科目でも過去問を覚えるのが効率的な勉強方法だと言われています。

特にCBT形式で受験される場合は、過去問と全く同じ問題が出題されることもあるので必ず過去問対策を行いましょう。

事業性評価3級は一夜漬けでOK!

法務3級の試験は、一般的な社会知識を身につけたビジネスパーソンであれば、一夜漬けの勉強でも十分に合格することができます。

他の合格者のブログなどをみても、1日〜2週間程度の短期間で合格している方が大半です!

これで合格!銀行業務検定 事業性評価3級のおすすめテキストはこれだ!

銀行業務検定試験 事業性評価3級 問題解説集

おすすめの参考書は、経済法令研究会から公式問題集として発売されている”事業性評価3級 問題解説集“です。

問題解説集という名前になっていますが、中身は直近4回分の過去問と解説です。

事業性評価について初めて勉強する方でも、この問題集(過去問)一冊だけで合格できます!

公式テキストは、原則必要なし

事業性評価3級の公式テキストにあたる、”「対話力」ですすめる 事業性評価がよくわかる本“は、基本的には購入しなくても大丈夫です。

銀行員ではない筆者でも、公式テキストを購入することなく試験に合格することができました。

問題解説集の方を解いてみて、「どうしても過去問と解説だけではよくわからない!」という場合のみに、テキストを購入することをおすすめいたします。

事業性評価3級に、独学&一夜漬けで合格するポイント

①とにかく過去問を解きまくる!

事業性評価3級の勉強で大切な事は、とにかく過去問を解きまくって出題傾向をつかむ事です。

事業性評価3級の試験で新しい形式の問題が出題される可能性は低く、過去問の使い回しや類似問題が多く出題されます。

過去問を解き、解説を読んで出題パターンを覚えることで”簡単に合格”できることでしょう。

②PEST・SWOT・ファイブフォース・4P分析は必ず覚える

金融機関の行う事業性評価の代名詞とも呼べる4種類の分析方法は、出題確率が非常に高いため”必ず”覚えた方がいいです。

日頃から融資やマーケティングなどに関わっている人であれば、既に知っていることも多いでしょう。特に複雑な問題は出題されないため、一夜漬けでも十分に覚えることができます。

PEST(ペスト)分析

PEST分析は、マクロな環境の分析をするマーケティングフレームワークです。

Politics(政治)Economy(経済)Society(社会)Technology(技術)の4つの頭文字を取ってPEST分析と呼ばれています。

SWOT(スウォット)分析

SWOT分析は、会社を取り巻く外部環境と内部環境を、それぞれ強みと弱みに分類して分析を行うビジネスフレームワークです。マーケティングや経営の現場での意思決定手法として、世界的にも有名な代表的なフレームワークの一つです。

「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの頭文字を取って、SWOT分析と呼ばれています。

ファイブフォース分析

ファイブフォース分析は、経済学者のマイケル・ポーター氏によって発表されました。事業の競争要因を5つの視点から分析することによって、ミクロな事業環境を分析する手法です。

4P(ヨンピー)分析

4P分析は、マーケティング戦略の企画・実行を行うためのビジネスフレームワークです。

「商品やサービス(Product)」「価格(Price)」「場所やルート(Place)」「広告宣伝・販売促進(Promotion)」の4つの頭文字を取って、4P分析と呼ばれます。

③「技能問題」は捨てる

41問目〜50問目に出題される技能問題は、勉強をしないで試験を受けても合格できます。

技能問題は出題傾向が不規則で、試験対策が大変難しいと言われています。

また、一般常識と勘だけでも解ける問題も複数出題されます。対策をしてもコスパが悪いため、勉強時間を節約したい方は全て捨てることをおすすめいたします!

④満点を目指さない

事業性評価3級の試験は、60%の問題に正解すれば合格することができます。

とにかく合格だけできればいいという場合は、満点を取るための勉強する必要がありません。

70%〜80%くらいの正答率を目指して勉強すれば大丈夫でしょう。

私も、一夜漬けで合格した際の正答率は70%とやや低めでした。

「試験範囲について深く学びたい!」という方や、「会社で取得期限が迫っていて絶対に落ちることができない!」という方は100点を目指して勉強することをお勧めします。

事業性評価3級を取得するメリット

事業性評価3級の資格を取得するメリットには、下記のようなものがあります。

①事業性評価について学べる

事業性評価は、財務データや担保・保証などに深く依存することなく、取引先である企業の事業内容や成長可能性などを評価するためのものです。

融資業務を行う銀行員にとって、取引先企業を適切に評価する事はとても重要な仕事です。

財務諸表だけでなく、財務諸表以外の部分からも事業を評価するスキルを身につけることで、仕事に活かせることでしょう。

②”事業性評価に詳しい人材”として重宝される

財務会計や投資に詳しい人材は金融業界には大勢いますが、事業性評価に特化した人材は非常に少ないです。

事業性評価3級の試験に合格することで、”事業性評価に詳しい希少な人材”として活躍する場面があるかもしれないですね。

また事業性評価3級は、2017年に始まったばかりの比較的新しい試験です。資格保有者が少ないため、アドバンテージを活かす機会もきっとあることでしょう。

③銀行員の昇給・昇格・転職に有利

事業性評価3級の資格を取得することで、銀行員の転職やキャリアアップに有利になります。

特に銀行員は、銀行業務検定の財務・税務や宅建・FPあたりの資格は持っているのが当たり前ですね。それに加えて事業性評価3級を取得することで、少しだけ目立つことができることでしょう!

また事業性評価3級は実務でも役に立つ知識が多く、マーケティングや業界分析の知識も身につけることができます。余裕のある方はぜひ取得しておきたいですね!

“事業性評価3級”を受験した感想

事業性評価3級試験結果レポート

事業性評価3級を受験した感想は、

「超簡単!!」

でした 笑

銀行員でない私が簡単だと感じるくらいなので、普段から銀行実務を行っている銀行員の方にとっては、きっと勉強する必要もないくらいのものなのでしょう。

試験結果のレポートは、こんな感じ。

事業性評価3級正誤確認表

四択問題は全く勉強していないので、間違いが多くなってしまいました。。。

無事に合格できたのでよかったです。

また今まで事業性評価について学ぶ機会がなかったため、とても勉強になって良かったです!