こんにちは!資格マニア2年生のどどっちです。
今回は、ガス溶接の国家資格「ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)」の資格を取得しました。
最近取得したアーク溶接と比較して、パワーが激しくて面白かったです。
「アセチレンガスって何?」というレベルの私でも、簡単に資格を取る事ができました。
これからガス溶接作業者の資格を取得しようとしている方や、溶接工を目指している方などの参考になれば幸いです。
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)とは!?
ガス溶接作業者とは、ガス溶接技能講習を修了して業務を行うことのできる者の事を指します。
ガス溶接技能講習は労働安全衛生法で定められた国家資格で、アセチレンなどの可燃性ガスや酸素を用いて、溶接・溶断作業を行うために必要な資格です。
自動車工場・機械工場・造船所などを中心に、建設現場や空調機械の修理などで利用される資格として知られています。
上位資格には「ガス溶接作業主任者」があります。
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)の内容詳細
それでは早速、ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)の詳細を見ていきましょう。
主催 | 国家(国家資格) |
試験地 | 全国の技能講習機関 |
試験方式 | 講習(修了テストを含む) |
試験日時 | 随時 |
受験資格 | 満18歳以上 |
受験料 | 講習機関による |
合格発表 | 講習機関による |
●技能講習の講習時間と科目
技能講習の講習時間と科目は、下記のように指定されています。
講習科目 | 講習時間 |
ガス溶接業務の設備の構造・取扱の知識 | 4時間 |
ガス溶接業務に使用する可燃性ガス・酸素の知識 | 3時間 |
関係法令 | 1時間 |
修了試験 | 1時間 |
実技講習 | 5時間 |
学科8時間・実技5時間・学科修了試験を、2日間で実施する講習機関が多いです。
実技講習では、長袖・長ズボン・帽子・軍手・保護メガネなどが必要になります。
講習機関によって用意されている物が異なるため、あらかじめ指定された服装・持ち物で参加しましょう。
●学科修了試験の合格点
学科修了試験の合格点は、60点です。
また、各科目で40%以上の得点を取得する必要があります。
科目は、「ガス溶接等のために使用する設備及び取扱の方法に関する知識」「ガス溶接等のために使用する可燃性ガス及び酸素に関する知識」「関係法令」の3科目です。
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)の難易度
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)の難易度は、非常に簡単です。
「高温の炎やガスを取り扱うのが怖い」「事故が怖くて扱えない」などといった方でなければ、まず合格する事ができるでしょう。
技能講習の難易度自体は低いですが、ガス溶接は危険を伴う作業のため、覚悟のない方は受講しないことをお勧めいたします。
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)の合格率
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)の合格率は実施される団体によって異なるため、公式に発表はされていません。
しかし資格サイトや講師の間では、90〜99%程度であると言われています。
ネットの掲示板やSNSなどでは、「中卒でも受かるレベル」だと書かれている事が多いです。
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)に落ちる人はいる?
90%以上の合格率と言われるガス溶接作業者の資格ですが、試験に落ちる人はいます。
ネットの意見などを見ていると、落ちている人の原因は主に受講態度にあるようです。
「居眠りをしていたら落とされた」「実技が怖くなって逃げ出した」などといった方がいるようです。
“全員受かるから”と思って油断していると、不合格になる可能性があるので注意してください。
これで合格!ガス溶接作業者に合格するポイント
①予習なしで参加しても大丈夫
ガス溶接技能講習は原則、予習なしの”初見”で参加しても大丈夫です。
会社で先に講習を受けていたり、理由があって再度資格を取る経験者の方もいますが、ほとんどの方は初めてガス溶接を学ぶ初心者です。
筆者も事前学習なしで講習に臨みましたが、無事に一発合格する事ができました。
②とにかく講義をしっかりと聞く
合格するにあたって、講義をしっかりと聞く姿勢が大切です。
学科講習の最後修了試験があり、法令で定められた点数に達しないと不合格になります。
試験に出題されるポイントを教えてくれるところが多いので、講師の話をしっかりと聞きましょう。
③自分に合った講習機関を選ぶ
会社指定の講習機関で受講される方も多いですが、可能であれば自分に合った講習機関を選びましょう。
講習は朝早くから行われるところが多いため、遅刻などを防ぐため、自宅から近い講習所を選ぶのがおすすめです。
また講習機関によってそれぞれ特徴があるため、ネットや先輩などの意見を参考に決めるのがおすすめです。
④試験を舐めすぎない
“修了試験を舐めすぎない”というのも大切なポイントです。
実際に試験に落ちている人もいるので、講習の中で大事なポイントは聞き逃さないように気をつけましょう。
●試験問題のレベル感
参考までに、試験で実際に問われた内容をいくつか記載しておきます。
- 比重が1以下のガスは空気より軽い?
- アセチレンの発火温度は何度?
- ガス容器の温度は何度以下に保つべきか?
- アセチレンの器具は銅を何%以上含有してはいけないか?
- 赤色のガスボンベには何が充填されているか?
上記のような内容がわからないと言う方は、講義を聞かないと修了試験に落ちるかもしれません。
⑤実技の内容を理解しておく
実技の講習では、実際に高温のガス装置を利用して鉄を溶断します。
「ガスや火が怖い」と思っている方は、あらかじめ講習の内容を理解してから参加しましょう。
数は非常に少ないようですが、中には怖くなって諦めたという方もいるようです。
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)を取得するメリット
ガス溶接作業者(ガス溶接技能講習)の資格を取得するメリットには、下記のようなものがあります。
- 可燃性ガス・酸素を用いた溶接・溶断業務ができるようになる
- 仕事の幅が広がる
- 技能系・ガテン系のキャリアアップに有利
- 国家資格として履歴書に書ける
ガス溶接作業者の資格で活躍できる業務は、主に部材の溶断業務や解体業務です。
「溶接」という名前が付いているものの、実際に溶接業務で用いられるのはアーク溶接やマシンの方が多いです。
活躍する機会の多い鉄骨工・金属加工業・建設業・製造業・空調業・造船業などのプロフェッショナルを目指している方であれば、是非とも取得しておきたい資格ですね!
溶接業務は資格よりも技能が大切
ガス溶接の作業は、資格よりも技能や経験の方が大切です。
ガス溶接作業者の資格は基礎知識を身につけるための講習で、数回程度の練習では技術はほとんど身につきません。
資格を取った後は現場に出て、技能や経験を身につけましょう。
ガス溶接技能講習の受講体験記(感想)
さいごに、筆者が「ガス溶接技能講習」を受講した際のことを書いておきます。
よければ参考にしてみてください。
受講者の様子
私が受講した際に参加していた方は全員男性で年齢は幅広く、およそ7割が未経験者で、3割ほどが経験者でした。
服装は作業服など、仕事着の方が多い印象を受けました。
イケイケのガテン系っぽい方も真面目でオタクっぽい方もいて、溶接・建設・空調業の方が多いようでした。
1日目「学科」
1日目の学科では、朝から夜まで講義を受けました。
ガス溶接の基本や、法令などを学びます。
内容は、中学生卒業程度の理科(気体の特性など)を覚えている方であれば、そこまで難しくありません。
安全管理の知識などは、ガテン系の現場に出ている方であれば、一般常識だと感じる内容ですね。
ガテン系で初めて働く方や、中学レベルの理科を忘れている方は、予習をしてから講習に臨んだ方が良いかもしれないです。
講義の最後には修了テストがありましたが、内容はとても簡単でした。
2日目「実技講習」
2日目は、ガス溶接の実技講習でした。
午前中は器具の取り付け方法などを練習して、午後にはアセチレンガスと酸素を用いて実際に金属の溶断を練習しました。
未経験者も多く、失敗しても講師の先生が丁寧に教えてくれたので、思っていたよりも気楽に受講できます。
1日目の学科講習はとても眠くなりましたが、2日目は楽しかったです 笑
実技講習が終わると、修了証が発行されて解散でした。
受講した感想
酸素を利用したガス溶接は人生初めてでしたが、思っていたよりも音や光が凄かったため、最初は少し怖かったです 笑
キャンプで使うガスバーナーの威力を、50倍にしたような感じの印象を受けました。
中でも特に、逆火の「ボンッ」という音や切断酸素バルブを初めて回した時はドキドキします。
ガス溶接作業は、危険と隣り合わせの業務なのだということを感じました。
まとめ
ガス溶接作業者の資格は、誰でも超簡単に取れます!
また「業務レベルのガス溶接を体験してみたい」という方にもおすすめです。
少しでも気になっている方は、すぐに申し込んでみてください。