こんにちは!資格マニアのどどっちです。
今回は、”危険物取扱者乙5“の試験を独学・一夜漬けで受験しました。
乙5は、ニトログリセリンやTNT爆弾のトリニトロトルエンなどが使えるようになる「リアル厨二病資格」として有名な資格です。
この記事では、”独学・一夜漬けで合格する勉強方法“や、”他の合格者のブログを見て学んだ、合格のコツ“などをご紹介していきたいと思います。
危険物取扱者(乙5)とは?
危険物取扱者乙種第5類(通称:乙5)は、ニトログリセリンやTNT(トリニトロトルエン)をはじめとした、自己反応性の危険物を取り扱うことのできる資格です。
分子中に酸素を有する自己反応性物質は、爆発の危険性が高く、消火が困難な危険物質です。
そのため、取り扱うためには国家資格である危険物乙5を取る必要があります。
主に「塗料や火薬、消毒薬などを作る化学工場などで働く人」と、「危険物甲種の受験資格を満たすために受験する方」が取る資格として知られています。
危険物”乙5″で扱うことのできるもの
危険物乙5で取り扱うことのできる危険物には、下記のようなものがあります。
- 過酸化ベンゾイル
- エチルメチルケトンパーオキサイド
- 過酢酸
- 硝酸メチル
- 硝酸エチル
- ニトログリセリン
- ニトロセルロース
- ピクリン酸
- トリニトロトルエン(TNT)
- ジニトロソペンタメチレンテトラミン
- アゾビスイソブチロニトリル
- ジアゾジニトロフェノール
- 硫酸ヒドラジン
- 硫酸ヒドロキシルアミン
- 塩酸ヒドロキシルアミン
- アジ化ナトリウム
- 硝酸グアニジン
ダイナマイトの原料で有名なニトログリセリンや、映画やゲームでよく登場するTNTなどがありますね!
その他には、一般人が聞き慣れない物質が並びます。
危険物取扱者乙5試験の詳細
それでは早速、危険物乙5試験の詳細を見ていきましょう。
主催 | 国 |
試験地 | 全国の試験センター |
試験方式 | 5肢択一式,マークシート |
試験日時 | 地域による |
受験資格 | なし |
試験時間 | 2時間 |
問題数 | 35問(保有資格による免除有) |
受験料 | 4,600円 |
合格発表 | 開催地による(掲示またはHP) |
危険物取扱者乙5試験の難易度
危険物乙5の試験は、超簡単です。
しかし、長く聞き慣れない物品名が多いことから初見の段階で「難しい」と感じてしまう方が多いようです。
勉強をはじめてみると意外にも簡単な試験です。長い物品名だけを見て、難しい試験だと勘違いしないようにしましょう。
危険物取扱者乙5試験の合格率
危険物乙5の合格率は、60〜70%程度で推移しています。
高い合格率が、簡単な試験であることを裏付けていますね!
危険物取扱者乙5試験の勉強時間
乙5合格に必要な勉強時間は、10〜20時間程度とされています。
ブログやSNSなどを見る限り、試験合格者の多くは1週間〜3週間程度の勉強で合格しているようですね!
試験前日から勉強を始めて、一夜漬けでも十分に合格することが可能です。
危険物取扱者乙5試験の試験範囲
危険物乙5の試験範囲は、下記のようになっています。
試験科目 | 概要 |
危険物に関する法令(全類共通) | 消防法、法令、規則 |
基礎物理・基礎化学(全類共通) | 物理学・化学の基礎。燃焼・消化の基礎知識。 |
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 | 乙5の対象品目の性質・火災予防・消化方法など。 |
危険物取扱者乙5試験の科目免除
危険物乙5の試験では、既に他類の乙種危険物取扱者免除を持っている方のみ、試験科目の一部を免除することができます。
免除資格 | 免除内容 |
乙種危険物取扱者免状を有する者 | 法令・物理化学の全ての問題 |
科目免除を利用すると、問題数が35問から10問に少なくなり、試験時間が2時間から35分に短縮されます。
危険物取扱者乙5に合格する勉強方法
私が、危険物乙5(科目免除受験)に一夜漬けで合格するまでに行った勉強は、
- テキスト読み込み3周
- 練習問題1周
- 物品の特徴を暗記
のみでした。勉強時間は、前日2時間・当日試験前2時間の約4時間です。
乙5の試験では、長い物品名と特徴をどのように紐付けるかがポイントとなります。合格者のブログを参考に勉強を進めたため、効率よく合格できて良かったです!
これで合格!危険物乙5のおすすめ参考書
ユーキャンの乙種第1・2・3・5・6類危険物取扱者 速習レッスン
乙5試験で最もおすすめの参考書は、”ユーキャンの乙種第1・2・3・5・6類危険物取扱者 速習レッスン“です。
私が実際にこれ一冊で、乙6→乙3→乙5と合格できたので、自信を持っておすすめできます。
危険物乙5に独学・一夜漬けで合格する4つのポイント
今回私が乙5を受験するにあたって、多くの方の合格体験記やブログを読みました。
受験前に”合格のコツ“を学んだから、4時間の勉強で合格できたと思います。
ここでは実際に私が利用した、”乙5に最短合格するための4つのポイント“をご紹介致します。
①長い物品名は、省略して覚える
乙5試験で、長い物品名を全て覚える必要はありません。
私は正直受験した際に、物品名の正式名称は覚えていませんでした 笑
試験で正式名称を問われることはないため、物品名を省略して覚えることで勉強時間を一気に短縮できます。
- エチルメチルケトンパーオキサイド→エチルメチル
- 硝酸メチル→メチル
- 硝酸エチル→エチル
- トリニトロトルエン→TNT
- ジニトロソペンタメチレンテトラミン→ニトロソ
- アゾビスイソブチロニトリル→アゾ
- ジアゾジニトロフェノール→ジアゾ
- 硫酸ヒドロキシルアミン→硫酸ヒドロ
- 塩酸ヒドロキシルアミン→塩酸ヒドロ
- アジ化ナトリウム→アジ
といった感じで、頭文字などを取って覚えても問題ありません。
②”温度”の問題は全て捨てても大丈夫
乙5の捨て科目は、温度です。
乙5では物品名ごとに、融点・引火点・発火点などの温度が問われます。
しかし「この物品の融点は〇〇℃で、引火点は〇〇℃」といった具合に、物品と温度を紐付けて覚えるのはなかなか大変なものです。また、温度がわからないと解けない問題が複数出題される事は滅多にありません。
そのため一夜漬け合格を目指す方の多くは、温度の問題は捨てているようです。
少し余裕がある方は、
- ニトログリセリン→8℃で凍結
- 硝酸エチル・硝酸メチルの引火点→20℃(常温)以下
の2点だけでも覚えておくといいでしょう。
③ポイントを絞って暗記する
乙5の短期合格を目指すにあたって、出題されやすいポイントに絞って暗記するのがおすすめです。
具体的には、
- 液体のもの
- 水に溶けるもの
- 乾燥させると危険なもの
- 無機化合物のもの
- 注水厳禁のもの
- 色の付いているもの
- 引火性のもの
などのポイントに絞って暗記することで、効率的に勉強することができます。
また、「物品名から特徴を紐付けて覚えるより」も、「特徴から物品名を紐づけて覚える」方が暗記しやすいという方が多いようです。
④満点を目指さない
乙5の試験では、60%の正答率で合格することができます。
そのため、試験範囲の内容を全て覚えていなくても合格することが可能です。
乙5の試験範囲を完璧に覚えても、実務では役に立たないことの方が多いです。実務でも必要だという状況に置かれている人は、完璧に覚えなくてはならないですね。
合格のために「やらないこと」を決めて、効率良く合格を目指しましょう!
危険物乙5を取得するメリット
危険物乙5を取得するメリットには、下記のようなものがあります。
- 甲種危険物の受験資格を得られる
- 乙5指定の物品を利用できるようになる
- 化学工場などの転職で有利になる
日本全国の求人を探しても、危険物乙5の保有者を探している企業はいつも0〜1、2件程度です。
危険物乙5の需要はとても少ないため、資格を取るメリットも少ないですね。
そのため、乙5の取得を目指す方の多くは「甲種危険物の受験資格を取得するために受けている」か、「資格マニア」だと言われています。
さいごに
一般的には、明日から突然ニトログリセリンやピクリン酸などの危険物を使うということはあり得ません。会社の指示などで、資格が必要になってから資格を取得しても遅くないですね!