こんにちは!資格マニア2年生のどどっちです。
今回は溶接業界の登竜門資格である「アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)」の資格を取得しました。
この記事では、アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)資格の取り方や体験談などを載せています。
これからアーク溶接作業者の資格を取得しようとしている方や、アーク溶接の資格について知りたい方の参考になれば幸いです。
アーク溶接作業者の資格とは!?
アーク溶接作業者は、「アーク溶接等の業務に係る特別教育」の講習を修了した者に与えられる資格のことを指します。
アーク溶接を業務で行うためには、「アーク溶接等の業務に係る特別教育」の終了が必要です。
アーク溶接作業者の他に、アーク溶接講習・アーク溶接特別教育などの名前で呼ばれています。
●「アーク溶接」…電気を使って金属の母材と溶加材の間に放電現象を発生させ、その熱で溶接を行う溶接のこと。
アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)の詳細
主催 | 全国の講習機関等 |
試験地 | 全国の講習機関等 |
試験方式 | 講習(修了テストなし) |
試験日時 | 随時(講習機関による) |
受験資格 | なし(18歳以上) |
受験料 | 講習機関による |
合格発表 | 講習機関による |
アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)の難易度
アーク溶接特別教育の難易度は、非常に簡単です。
「学科講習は、講習を真面目に聞くだけ」「実技教育は、職場で説明を聞くだけ」と言っても過言ではありません。
アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)の合格率
アーク溶接特別教育の合格率は、教育機関によって異なるため正式に公開されている情報はありません。
しかしネット上では、ほぼ100%だと言われています。
●アーク溶接特別教育に落ちる人はいる!?
特別教育資格は、技能講習資格と違って修了試験がありません。
そのため学科講義中に居眠りをしてしまうなど、受講態度が悪くない限り滅多に落ちることはないです。
ネットの意見を見ると、中には受講態度が原因で落ちている方もいるようですね!
落ちてしまった場合でも、再受講や補講を受講することで合格することが可能です。
アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)の勉強範囲
アーク溶接作業者で勉強する試験の範囲は、下記のようになっています。
科目 | 範囲 | 時間 |
アーク溶接等に関する知識 | アーク溶接の基礎理論、電気の基礎知識 | 1時間 |
装置に関する基礎知識 | 溶接機・ホルダー・自動電撃防止装置等に関する基礎知識 | 3時間 |
作業の方法に関する基礎知識 | 点検整備、作業方法、災害防止等の知識 | 6時間 |
関係法令 | 関連条項の知識 | 1時間 |
実技教育 | 装置の取り扱い、作業の方法 | 10時間以上 |
アーク溶接等に関する知識
マグ溶接・ミグ溶接などのアーク溶接の基礎知識や、電圧・電流・抵抗などの中学生レベルの電気理論を1時間で学びます。
装置に関する基礎知識
直流溶接機・交流溶接機の知識、溶接棒の種類や保管方法、ホルダ・トーチ・ケーブル・自動電撃防止装置などについて3時間学びます。
作業の方法に関する基礎知識
アークの出し方やビード、溶接方法の種類、ブローホールなどの欠陥防止、感電対策などについて6時間学びます。
最も講習時間と学習内容が多い科目です。
関係法令
関係法令の科目では、アーク溶接に関わる労働安全衛生規則について学びます。
実技教育
実技教育の内容は、教育を受ける場所によって大きく異なります。
基本的には、資格取得後に実際に使用することになる機械を用いて操作方法や安全管理方法を学ぶことになるでしょう。
アーク溶接特別教育で勉強する内容の大半は、安全管理に関するものです。
溶接業は常に危険と隣り合わせの仕事なので、自分や仲間の身を守るために必要な勉強ですね!
これで合格!アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)を取得するポイント
①事前の勉強は不要
講習を受けるにあたって基本的には、事前の勉強は必要ありません。
しかし溶接についての知識が全くない初心者の方は、簡単な予習をしておくのがおすすめです!
筆者は溶接の知識が全くない状態で受講しましたが、聞き慣れない業界用語が多く、理解するのに時間がかかりました。
②受講態度が超重要
アーク溶接特別教育は、講習を真面目に受ければ誰でも資格を取ることができます。
落ちたという方のほとんど全員が、受講態度が悪いことが原因だそうです。
落ちてしまった場合でも、再受験や補講などで補うことができるため心配ありません。
また合否の判定は、講習を受ける場所や講師によっても全く異なります。
「多少の居眠りや遅刻は大丈夫」というネットの情報は鵜呑みにせず、真面目に重要するのが無難ですね!
③実技教育は職場での受講がおすすめ
アーク溶接の実技教育は、講習機関で受講するだけでなく職場や学校などで受講することも可能です。
多くの講習機関では、職場によって溶接機械の種類が異なることから、実技教育は会社で行うことをおすすめしているようです。
しかし今の職場に不安のある方や転職を考えている場合は、講習機関で受講するのがおすすめです。
アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)を取得するメリット
アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)の資格を取得するメリットには、下記のようなものがあります。
- 就職・転職に有利
- 履歴書に書ける
- アーク溶接の安全管理の知識を証明できる
アーク溶接作業者(アーク溶接特別教育)の資格は簡単に取得できることもあって、溶接業で働く人であればほぼ全員が取得しています。
溶接業を専門としている方にとっては、持っているのが当たり前なので特別に大きなメリットはありません。
しかし溶接以外を本職にしている方であれば、「〇〇が本職ですが、溶接も出来ます」というアピールができるのでおすすめです。
溶接業務は資格よりも技能が大切
アーク溶接の作業は、資格よりも技能や経験の方が大切です。
アーク溶接特別教育は最低限の知識をつけるだけの資格であって、技能を磨くことはできません。
資格を取った後は現場に出て、技能や経験を身につけましょう。
アーク溶接特別教育を受講した感想
筆者は、千葉県の講習機関でアーク溶接特別教育を受講しました。
私の受講した所では受講者の100%が男性で、現場っぽい外見の方が多く、年齢層は20代〜50代までと幅広かったです。
講義を聞いて思ったこと
溶接経験のない私にとっては聞き慣れない専門用語が多く、初めはスマホで検索したりしながら話について行くのが精一杯でした。
「溶接棒って何?ビードって何?」というレベルの素人の私でも頑張って付いていけるレベルの内容なので、決して難しいものではないと思います。
講義を聞いた後、現場でどのように技術を磨いたり安全管理を行なっていくかが重要だと感じました。
まとめ
アーク溶接特別教育の資格は、アーク溶接に携わる方であればほぼ全員が持っています。
また持っていないという方であっても、講習を受ければ誰でも簡単に取れます。
取ろうかどうか迷っているという方は、最寄りの講習機関に申し込んでみて下さい。